遼が逆転V!ミスターの前でメークドラマ「一生の思い出」 デイリースポーツ 7月7日(月)7時0分配信
 「セガサミーカップ・最終日」(6日、ザ・ノースカントリーGC=パー71)

 今季国内3戦目の石川遼(22)=CASIO=が、通算10アンダーで並んだ小田孔明(36)=フリー=とのプレーオフを制し、12年11月の三井住友VISA太平洋マスターズ以来602日ぶりとなるツアー通算11勝目を飾った。2打差の3位から出て最終18番で1打差を追いつき、プレーオフ3ホール目で死闘に決着。劇的な優勝で、見守った大会名誉会長の長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督(78)を大喜びさせた。今季国内初戦の松山英樹(22)=LEXUS=は通算3アンダーに伸ばし、17位で終えた。

 勝利を決める最後の1・5メートルバーディーパット。カップど真ん中にねじ込んだ石川は両手を天に広げた。

 602日ぶりの復活優勝。万雷の拍手を受け歓喜に浸ると、向かった先はもちろん長嶋氏の元だ。「本当に良かった。おめでとう」と何度も祝福され、握手した。

 憧れのミスターが見守る前で、まさにメークドラマの逆転劇だった。最終日最終組、2打差3位から小田孔を猛追した。4番で広げられた3打差を8、9番の連続バーディーで1打差に。13番で追い付いたが、14番でまたも離された。

 1打差のまま迎えた最終18番パー5。ラフに打ち込んだ第1打から果敢に攻め、意地のバーディーを奪いプレッシャーをかけた。決めれば優勝の小田孔はピン2・5メートルのバーディーパットを外した。

 6バーディー、2ボギーの67で通算10アンダーで並び、絶体絶命の状況からプレーオフへ。3ホール目、この日18番で4つ目となるバーディーを奪った石川が21ホールの死闘に決着を付けた。

 念願だったミスターとの表彰式ツーショット。優勝カップを手渡され、「長嶋さんの前で優勝できてうれしい。一生の思い出」と満面の笑みで喜んだ。

 6月26日からの北海道合宿で、1カ月をかけスイングを基本から立て直している。米ツアーを一時中断してまで帰国した理由は、米ツアーで先に勝利を挙げた同級生・松山英樹の存在があった。

 米国で練習ラウンドをともにした際、グリーン周りの特徴をメモする自身に対し、松山はキャディーにメモを任せショットに集中した。予選通過が目標の自身と、優勝のみを狙うライバル。スケールの違いが悔しかった。

 「英樹に追い付いて、アメリカで優勝できるように頑張る!」。ミスターの隣で行った優勝スピーチで、遼は高らかに宣言した。


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