ISU、キム・ヨナ判定問題棄却に韓国内で不満爆発「荒唐無稽であきれる」!? 産経新聞 6月14日(土)17時30分配信
 ソチ五輪のフィギュアスケート女子で「国民の妹」と絶大な人気を誇るキム・ヨナが銀メダルに終わった判定問題で、国際スケート連盟(ISU)は6月3日、韓国スケート連盟と韓国オリンピック委員会からの異議申し立てを棄却したが、この決定に韓国メディアは一斉に反発。朝鮮日報(電子版)は6月6日付で「ISUの異議申し立て棄却に韓国ネットユーザーは怒りの声」と題し、不満をあらわにした。

 韓国スケート連盟などは4月10日、採点そのものではなく、審判陣の構成についてISU側に訴状を提出した。韓国紙・中央日報(電子版)によると、ソチ五輪のフィギュア審判団に1998年の長野五輪で判定を操作しようとして1年間の資格停止処分を受けたユーリ・バルコフ氏(ウクライナ)とロシア・フィギュア連盟元会長の夫人、アラ・シェコフセバ氏が含まれており、シェコフセバ氏は金メダルを取ったアデリナ・ソトニコワ(ロシア)とハグしたため、審判員構成に疑問があるとした。

 中央日報は6月5日付で「ISUは決定文で、ソトニコワとロシア審判の抱擁に関連して『私たちは彼らの行動を自然な行為とマナーと判断する。お互いを祝う時の特別な情緒的行動と感じられる。これは紛争を発生させるものではない。競技後の祝福は偏見や誤った行動だと見なすことはできない』と明らかにした」とISUの主張を報じる一方で、「競技結果や判定に関しては終了直後に抗議または控訴すべきだったが、オリンピック当時は特にアピールしなかった」と対応の遅れを批判した。

 異議申し立てが棄却されたことで、韓国のインターネットには「異議を棄却だなんてあり得ない判定だ」「控訴しろ」「頭にくる」「もっと早く対応しておけばよかったのでは」「本当に荒唐無稽であきれてしまう」などと不満の声があふれた。

 この批判的な声に、日本のネットユーザーからは「納得のいかない判定に対しては、世界中で取り上げられているとか、何か決定的な証拠があってよっぽど自信がない限り、不服を申し立てない方がいいように思う。そうしないと、この件みたいに、ただ世界中に恥をさらすだけ。韓国はもうちょっと冷静に後先のことを考えて行動すれば?」という意見が投稿されていた。

 国際スポーツ仲裁裁判所(CAS)に控訴できるが、中央日報は04年アテネ五輪の体操個人総合で梁泰栄が誤審によって銅メダルに終わった事例を挙げ「関連判決が覆る可能性は少ない」と主張した。梁泰栄は優勝したポール・ハム(米国)と0.049点の得点差だった。韓国側は審判が演技価値点の構成を間違ったとして、CASに提訴したが、CASは「人間的な失敗」に伴う誤審と判断、結果は覆えらなかった。

 今回のキム・ヨナ問題は採点そのものではなく、審判員の構成に論点をすり替えたため、韓国メディアも判定が覆らないと判断したのだろう。

 キム・ヨナはソチ五輪でショート、フリーで合計219・11点を獲得。しかし、フリーでジャンプに失敗しながら優勝したアデリナ・ソトニコワ(ロシア)が224・59点の高得点を取得したことに不服を訴えていた。


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