【W杯】幼なじみ「大ちゃん」に追いつけ!青山のライバルはフィギュアの高橋 産経新聞 6月14日(土)11時0分配信
日本代表の青山敏弘選手(撮影・山田喜貴)(写真:産経新聞)
 サッカー・ワールドカップ(W杯)1次リーグ初戦のコートジボワール戦を15日(日本時間)に控える日本代表。守備的MFの青山敏弘(28)=広島=には、世界の頂点に立った幼なじみのトップアスリートがいる。フィギュアスケート男子の高橋大輔選手(28)だ。テレビを通じて激励のメッセージを受け取った青山は「新たな刺激をもらった。それをプレーで示したい」と意気込む。

 2人は岡山県倉敷市出身で、保育園から中学まで一緒だった。別々の高校に進学して接点は少なくなったが、卒業後はともに競技者の道に進む。

 先に世界へと羽ばたいたのは高橋選手だった。2006年トリノ五輪に初出場し、10年バンクーバー五輪では銅メダル。直後の世界選手権でチャンピオンに輝いた。

 一方、青山は挫折の連続だった。度重なるケガに加え、予選突破に貢献した08年北京五輪でまさかのメンバー漏れ。「味わったことのない失望だった。今でも忘れない」。そんなときに心の支えになったのが、幼なじみの存在だった。

 「今までは自分が応援する立場。一方的に刺激をもらっていた。勝手にライバルだと思って背中を追いかけてきた」。得意の縦パスに磨きをかけ、J1連覇の立役者に。そして、プロサッカー選手なら誰もが目指すW杯代表にまで上りつめた。遅咲きといえる歩みに「少しは大ちゃんに近づけたと思う」とうなずく。

 サッカー王国ブラジルで始まる日本代表の戦い。青山が元世界王者の旧友に肩を並べるには、とてつもなく高いハードルを越える必要がある。

 「追いつくには、世界チャンピオンにならないといけない。たとえ奇跡だといわれても、その奇跡を起こすために、日本代表が一丸となって戦いたい」

 初めて経験するW杯を前に、そう言って口元を引き締めた。(細井伸彦)


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